食事の我慢、運動のつらさがグンと減る“帳尻合わせ”

 高血圧は、突然死も招く重大病だ。長く付き合っていかなければならない病気でもある。禁止ばかりの“締める生活”では、どこかで息切れしてしまう。血圧安定に成功している高血圧患者たちに、成功の秘訣を聞いた。

●ステップ1〜4の“段階方式”を取り入れる
 高血圧歴12年のKさん(53歳)が言う。
「まずダメだと思うことを挙げました。私の場合は『濃い味付けが好き』『ラーメンが大好物』『運動が嫌い』『喫煙』。これを、できそうな順に4段階に分けました。ステップ1『味噌や醤油を減塩タイプに』、ステップ2『麺類の汁は残す』、ステップ3『階段を使う』、ステップ4『ライターや灰皿を手元に置かない』。全ステップ実行が目標ですが、一番難しいステップ4を緩めたら、それよりはやりやすい3とか2とか1を徹底してやり、“帳尻”を合わせました」
 ステップ4の実行で、たばこは1日20本から5〜6本まで減ったが、飲むと10本を超えてしまう。
「そういうときは、ステップ1〜3を強化する。血圧アップにつながる汁物は完全に取らない。料理に塩や醤油などの調味料はかけず、サラダは、ドレッシングはもちろん、塩コショウもなしで食べる。昼は家から持参のおにぎりにし、最寄りの駅にもバスをやめ、歩く。ラーメンを週3回食べたときなどは、死に物狂いでステップ4を少しでも“締め”ます。例えばたばこの本数を1日2〜3本で我慢し、本数が増える宴席は避けるといった“罰”を自分に科すのです」
 薬を飲んでもコントロールが悪かった血圧が、収縮期血圧130mmHg、拡張期血圧85mmHg未満で安定するようになった。

●食事のシチュエーションで強弱をつける
 高血圧歴16年のUさん(56歳)は、家庭内と、ひとりで食べる外食は“締め”、人と一緒の外食は“緩めて”いるという。
「友人らと一緒のときは思い切り楽しみたい。そのかわり、家ではカミさんに頼んで“超薄味”です。汁物はなし。卓上に塩や醤油は置かない。漬物など塩分量の多いものは買わない。人との外食は週に1回だけ。ひとりで食べる外食はなじみの店にしか行きません。そこのおかみさんは“高血圧仲間”なので、どんなメニューも、頼まなくても薄味にしてくれるんです」
 血圧は正常である収縮期血圧110、拡張期血圧80前後を維持している。

●もらいたばこに限る
 高血圧歴8年のWさん(58歳)は、「食事は何とかなるが、高血圧によくないたばこがどうしてもやめられない」。
「対策として“もらいたばこ”しかしない、と決めた。もらう相手はいつも同じ。1人から1本しかもらわない。相手に徹底して“絶対1本以上くれるな”と言っています。必然的に減りました」
 東京都老人医療センター・桑島巌副院長が言う。
「高血圧は遺伝的素因に複数の危険因子(高塩分、運動をしない、喫煙など)が重なって起こる。1つでも減らすことが、血圧安定につながる。自分なりの締める・緩めるポイントを見つけることは、その努力を続けるために非常にいいことです」



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